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  • 〒816-0941 福岡県大野城市東大利2丁目3-1

診療のご案内

診療のご案内|大野城市下大利の児童精神科|さたけこども発達クリニック

MEDICAL

クリニックの診療のながれ

診察は基本的にお子さん本人の来院が必要です。
保護者からの聞き取りとなる評価や発達状態をご説明する際などは例外もございますので、診察の際にご相談ください。

1

初期評価

  • 発達歴、経過のききとり
  • 遊びや行動の観察
  • 発達検査、心理検査
  • 評価尺度の記入
  • 園や学校からの情報

初診後は、お子さんについての情報を把握し、心理・発達面の状態を評価します。評価は、複数回の受診を通して行います。

2

評価内容のご説明

  • 診察などでのご説明
  • 文書でのまとめ

評価結果の具体的な内容をご説明し、支援や治療の方針をご家族と一緒に決めていきます。

3

定期的な外来診察

  • 発達経過のフォローアップ(発達検査)
  • 発達や子育てに関する相談
  • 投薬治療

個別の支援

  • リハビリテーション(言語療法、作業療法)
  • カウンセリング

グループでの支援

こどもグループ、保護者グループ

お子さんや家族のニーズにあわせて、必要な治療や支援、リハビリテーションをおこなっていきます。

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当クリニックにおけるリハビリテーション

リハビリ室の感覚統合遊具

当クリニックでは、作業療法士、言語聴覚士によるリハビリテーションを行っています。

リハビリテーションの目的

  • それぞれのお子さんの持つ課題にあわせて目標を設定し、お子さんの状態、発達特性を実際に関わりながら評価し把握していきます。
  • 実際の関わりを通して、お子さんにあった対応を工夫し検討していきます。
  • お子さんの状態像や適切な関わりを、ご家族や周囲の人たちに伝えていくお手伝いをします。

リハビリテーションのスケジュール

  • 1クール 40分/回、隔週 12回(約6ヵ月間)
  • 1クールで設定された目標について振り返り、評価の情報や支援の手立てを日常の支援へとつなげていきます。

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診療にかんする情報

クリニックでは随時、お子さんを理解し支援をするのに大切と思われる情報を資料や学習会形式でご家族にお伝えしてまいります。

発達とは

発達に関連する言葉として、「成長」、「発育」という似たような表現があります。こどもは年齢とともに身体が大きくなり、いろいろなことができるようになります。

  • 身体が大きくなっていく量的な変化を、「成長」
  • いろいろなことができるようになっていく機能的な変化を、「発達」
  • 成長と発達がお互いに影響しあいながらすすんでいく変化を、「発育」

と呼びます。

発達とは

発達のすすみ方にはいくつかの決まりごと(発達の原則)があることがわかっており、順序性、方向性、個別性、臨界期と呼ばれています。ここでは詳細はふれませんが、まずは「発達はすすみ、年齢とともにできることは増えていく」、「それぞれのこどもの発達の流れは異なっている」、「年齢によって適切な支援の内容は変わっていく」ということを、ご理解いただければと思います。

この複雑な変化の道のりは発達の軌跡(トラジェクトリー)と呼ばれ、発達を時間の流れで理解していくことや個別性の視点が重要視されています。つまりある時点の評価だけでなく、経過をみていく中で、その時々で、それぞれのお子さんにとって、必要な支援を考えていくことが大切になります。

発達障害と診断

「発達障害」にはいくつかの定義がありますが、皆様が耳にする場合は、多くが発達障害者支援法という法律で定義された意味合いで使われています。正確には発達障害自体は「診断」ではなく、以下の図のような複数の「診断」を総称した用語として定義されています。

発達障害と神経発達症1

発達障害には複数の「診断」が含まれていますが、それは発達に様々な要素があり、それぞれに見ている視点が異なっているからです。
例えば、微細な運動、粗大な運動、言語の理解、言語の表出、視覚的な認知・・・といった発達の要素があり、それぞれに得意、不得意といったような連続する状態で表される評価があり、発達は以下のようなプロフィールで表すことができます。そのうち、特定の領域に困り感があり周りの理解や配慮が必要な場合には、それを共有するための用語として「診断」が用いられることとなります。

発達障害と神経発達症2

「診断」の整理の仕方(診断基準)には変遷があり、近年では2014年に新しい国際的な診断基準が示されました。そこでは、これまで「障害」と訳されてきた"Disorder"という用語について「症」と訳すことが提案されました。以後、「障害」が含まれた診断名が用いられることは少なくなっています。

つまり「診断」は、こどもの状態像(発達特性と困り具合)を周りが理解し共有するために専門家の間で整理されたキーワードと言えます。それは個別性を含んだ情報として、具体的なお子さんのニーズや支援とともに理解されるべきものと言えます。

発達特性と支援

「診断」の情報は大切ですが、支援を考えていくためには「発達特性」を理解することが必要となります。「発達特性」は「認知特性」と呼ぶこともでき、それぞれのお子さんが持つ情報処理の傾向のことです。

例えば視覚的な情報処理が強いお子さんがいたり、衝動的な反応をするお子さんがいたりします。発達特性の理解をすすめていく方法には、大きく2つあります。1つは「診断」をキーワードとしてたどっていく方法です。

「診断」は発達特性を専門家がわかりやすく整理した用語ですが、その用語を通して様々な研究や臨床経験、支援のやり方が蓄積されてきました。最近はそういった情報をまとめた一般向けの書籍が、たくさん出版されるようになりました。クリニックでは参考となる書籍をご家族に紹介しており、ご家族向けの学習会も予定しています。

もう1つは、お子さんの発達評価のプロフィールから理解する方法です。発達検査などの評価結果には「診断」には十分に反映されていないような発達特性の情報も含まれています。クリニックでは評価結果を保護者の皆様にご説明し、希望される方にはまとめの文書をお渡ししています。

またクリニックでは、言語聴覚士、作業療法士によるリハビリテーションを行っています。リハビリテーションでの実際の関わりを通して発達特性や有効な支援の方法を評価・検討し、ご家族の理解や周囲と共有するためのサポートをしています。